六甲の山手、閑静な住宅街の中に新たな「場」が完成しつつあります。

今回の住宅は弊社モデルハウスである「里山住宅博」の監修も務める福永洋一建築設計事務所の設計。

白くシンプルな空間の中に、実は空間を決定づけるいくつもの「しかけ」が仕込まれている。

たとえば壁と床の見切り。通常は高さ60mmほどの巾木で縁を切るのが通常ではあるが、余分な影や線を出さないように、壁のボード厚み分より少しだけ大きな部材を巾木代わりに先取付けし、縁を切っている。

それは巾木だけでなく、天井のペンダント照明のプラグ部分でさえ、存在を消すように「そっと」存在する様な佇まい。シンプルでミニマルな空間を構成するにはこうした設計側の気遣いと、技術側の見えない手間が必要だと感じます。

今日はその空間を自分の「場」とするべく、杉フローリングに蜜蝋ワックスを施主様自ら施工してもらいました。職人さんに教えてもらいながら、ご自身の息吹を吹きかけるように、フローリングを仕上げてもらいました。

ミニマルな空間に施主様の想いがこもった住宅がもうすぐ完成します。というよりも、ここからが始まりの様な気持ちです。