里山住宅博の柱や梁になる木材が加工場に届きました。棟上げを前にもう一仕事を加える。今回の里山住宅博に使用する構造材は、プレカット工場でホゾなどをあらかじめ加工指示を行っています。しかし、どうしても刻んだ角の部分などは、機械の跡が残ってしまう部分もあります。

柱梁をそのまま組んでしまうと、ほんの少しその跡が隙間に見えてしまうようなことがあります。その意味のない隙間や角を一つ一つ自分たちの手で刻んでいき、綺麗な仕事に仕上げていきます。

正直に言うと、手で刻み直したことによって、強度が上がるわけでもありません。見た目の問題と言っても、間近に近寄らないと見えない隙間だったりもするのですが、ここに職人としての建築へのこだわりがあると信じています。

ふとその仕事が目に入った時に、細部にまで気をまわして建築を仕上げていっているという意気込みを感じてもらいたいと思い、一つ一つを手で刻んでいきます。