六甲の原生林をぬけて山頂へ。時とともに茂った木々の合間に佇む六甲山の家。

この日は引渡し前の棟梁による最終チェック。

現場での仕舞いや様々なチェックはすでに終わり、細かいキズや扉の開閉性能などを再確認。

今回の階段はロフトに上がるための、はしごのような形状をしています。

足の指が一番かかりやすいところに、滑り止めのために、固い南洋材を彫り込んでいます。毎日上り下りするからこそ、安全が必要です。

階段踏み板の杉材よりも固い南洋材は、踏み板よりもすり減ることが少なく、かかりを維持することができます。また、その茶褐色が視認性を高めて、段の切り替わりを示します。

 

外壁も景色に溶け込む焼き杉を使用しているため、周辺を取り巻く木々の衝突で、弱くなり水が回ったりしないように配慮と確認を続けます。

六甲山系の原生林が残るこの地域では、一つの木を切るのも厳正な申請が必要です。その中で強風などに煽られても外壁に干渉しないように、枝打ちをしていきました。自然とくらすための建築的な視点での確認がより良い家を作ります。

 

建築はくらしていくもの。この家の一部一部がこれからの生活に馴染んで、もっと豊かになるように最終確認をしていきます。