取扱説明書のないような、昔ながらの構法や材料で
建てられた建物も扱えるところが、うちの強みかなと思います。

第3弾は、古民家を継承する私の想いです。

Q茅葺き職人さん以外にも、古民家を扱える職人さんは育っているのでしょうか?

私が小さい頃の記憶には、茅葺き職人さんが屋根に登っている風景がなんとなく残っています。
それが今また、30代、40代の若い職人が集まって直している風景を、
この辺りでもよく見かけるようになりました。

あかい工房について言えば、物件ごとに職人チームを作っているので、
異なる専門性の職人が助け合いながら1つのものを作り上げるという仕組みができています。
40代、50代を中心に編成していて、若い職人も育ってきているなと感じます。

取扱説明書のないような、昔ながらの構法や材料で
建てられた建物も扱えるところが、うちの強みかなと思います。

Q古民家と言うと性能や快適さに不安のある方が多いかと思います。実際の居心地はどうでしょうか?

どうしても、夏は暑くて冬は寒いです。
でも北区は、春・夏・秋は窓を開けて自然の空気を入れるだけで気持ちがいい。
だから、冬の寒さ対策が一番大事になってきます。

例えば、うちの事務所ではペレットストーブを使用しているし、
「淡河宿本陣跡」のように薪ストーブを導入して寒さ対策をしているところもあります。

古民家に住まわれる場合は、断熱もしっかり施すことが必要ですね。
全部屋は難しくても、主要な部屋だけしっかり断熱して、暖房するというのがいいと思います。
やはり火の側には人が集まるし、ペットも集まる。
寒いけど逆に、「人が集うような場所ができるのでいいわ」と仰る方もいます。

みなさん自然を取り込みながら、「寒い時は寒い、暑い時は暑い」と割り切って生活されている印象です。