宝塚市の坂道に建つお住まいです。途中から勾配が急になる敷地で、並列2台のインナーガレージをご要望いただきました。建物の配置は設計段階で決められており、私たちはそのプランを現場で確実に形にしました。

2025.09.15
あかいの考え
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宝塚市の坂道に建つお住まいです。途中から勾配が急になる敷地で、並列2台のインナーガレージをご要望いただきました。建物の配置は設計段階で決められており、私たちはそのプランを現場で確実に形にしました。

三方の擁壁のうち一辺は基礎と一体化し、道路側は小叩き仕上げで陰影をもたせています。玄関アプローチは段差を緩やかに吸収し、安心して上がれる動線としました。

内部は吹抜けを介して光を取り込み、外側の木製格子がやわらかな陰影を室内に広げます。2階廊下の下にはポリカーボネート板を施工し、光を拡散させて1階全体に落ち着いた明るさをもたらしています。

外構では不要なリブロックを撤去し、延べ石や丹波石を据えて奥行きを演出。お施主さまと一緒に選んだ植栽や苔を配し、板塀で囲うことで、山の景色を切り取ったような中庭を形にしました。

坂道という特徴ある敷地条件を活かしながら、設計の工夫と施工での工夫を重ねることで、住まいと庭が一体となった暮らしの場が完成しました。これから年月を重ねるごとに、植栽や苔が育ち、さらに豊かな風景へと育っていくことでしょう。