夏の頃、壁の下地である竹小舞が美しい陰影を編んでいた住宅が竣工し、初めての冬を迎えるという事で、設計を担当した建築家と共に伺った。

平屋建ての新築。どこか懐かしい気持ちさえ感じるこの住宅は、古民家の暮らしをしたいという施主様のご意向によるものでした。暖炉に火がつき、その前でお子様と猫がくつろいでいる姿に目をやりながら、奥様が「この家に引っ越してから、よく寝れる様になりました。」と話してくれました。

動線や設備の事を現代的に考えながら、日本の住宅の良いところを残した「場」は、暮らしを「自然」にしてくれるのだと感じた。