職人の手仕事が息づく場所。BAR「棟梁」が誕生しました。

2025.12.01
あかいの考え
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職人の手仕事が息づく場所。BAR「棟梁」が誕生しました。

長く一緒に家づくりをしてきた仲間であり、
頼れる存在だった棟梁が、ついに自身の夢だった“BAR”をオープンします。

私たちあかい工房のメンバーでプレオープンに伺いました。
扉を開けた瞬間、ふわりと感じる落ち着いた空気。派手ではない。
木と職人の仕事を知る人間にしかつくれない空間がそこにはありました。

まず目に飛び込んでくるのは、どっしり構えるブビンガの一枚板。
角の表情、手触り、面の落とし方。
座ると、そのカウンターに吸い込まれるように馴染む。
そこがもう、この店の“肩肘張らない居場所”になります。

この店の壁に使われている雪見障子、そして板材は、新品ではありません。

現場で解体するとき、棟梁が口癖のように言っていた言葉があります。
「これは…いつか使える。」
そう言って大切に保管していた素材。
いつかは来るのか?と思いながら
ついにこの場所で役目を得ました。

灯りが通ると、木目や紙のヤレが表情となる。
その表情が、この店に時間の深みを与えています。

納め方、木の合わせ、面の処理。
「気づいた人だけ気づけばいい」
そんな仕事が随所に散りばめられています。

この空間には、図面にも仕様書にも書けない“職人の美学”があります。

棚に並ぶお酒たちには
過度なストーリーもこだわりの能書きもありません。

「好きやと思ったから置いとる。」
それでいい。
いや、それがいい。
それが棟梁らしさです。

料理に使われる野菜は、棟梁や社長が畑で育てたものが中心。
採れたての香りや食感、季節そのままの味が皿にのります。

素材を飾らず、手をかけすぎず。
その引き算が、逆に美味しい。

透き通ったダイヤモンドカットの氷にウイスキーが落ちる音。
その音が、空間全体に静かに響く。
急がなくていい。
話さなくてもいい。
ただ座ればいい。
ここは、そんな店です。

BAR棟梁は
12月6日、三宮・北野フェニックス1階にオープンします。

家づくりの現場で積み重ねた時間と経験。
そして、素材を愛してきた気持ちが形になった場所です。

よかったらフラッと寄ってください。
酒が目的じゃなくてもいい。
ただ落ち着きたい夜に、ちょうどいいそんな空間。