野瀬の家 お引渡し

梅雨明けを待って、初夏から始まった野瀬の家平家リフォーム工事の引渡しでした。

お施主様が瓦をめくり、大工が屋根の下地材や構造材を撤去、
いつもとは逆の工程で工事が始まりました。

仕口や継ぎ手など先人の智慧を学びながらの作業は勉強になり、
2階部分を解体したところからは手加工で、小屋組構造材を刻み、
夏の猛暑の頃、全体像が浮かびあがりました。

eu建築設計の村上先生とは、週一の打ち合わせを重ね意見交換を行い、
現場での造作作業の頃には、秋風の吹く季節でした。

仕上げ工事になると、施主様自らコテを持ち壁を仕上げ、
その傍らでは、既存建具と中古建具を調整し、現場に融合させていく。
総リノベーションでありながら、新しさと懐かしさが交わった野瀬の家の完成です。

この日、新しく息が吹き込まれる様に、薪ストーブに火が点され
施工期間の思い出話に花が咲きました。

引き渡しの時にいつもお伝えするのですが、
これからの方が長いお付き合いになります、今後とも宜しくお願いします、と。

野瀬の家が、過疎化の進んだ地域の新しい風になることを期待して。