未来へ繋がる里山のくらし

よく晴れた春分の日、里山住宅博にあるあかい工房のモデルハウスでは二組のお客様との打ち合わせがありました。

そしてこの日は、里山住宅博が主催する「さとやま★くらす」という上津台百年集落街区の里山のくらしを体験して頂くイベントが行われました。 

今回は、しいたけの菌打ち体験。

お手伝いして頂いた方々は、里山環境保全事業などの活動を主に地産地消や文化の継承につなげ、自然を通して地域活性化の活動をされています。

 ボランティアの中には昔からこの辺りの里山で暮らされている方もおられ、里山と人との付き合い方について教えていただきました。 

住人皆で、里山の伸びた木や竹を間伐し、そこにしいたけや果樹を育てたり、その間伐した木や竹などは薪や炭にし、暖炉の燃料にしたりして、山と人とが共存していきます。このように山と関わることで山が元気になり、恵が与えられ、10年、20年先の未来に繋がっていく。

それが私たち里山住宅博全体の想いである里山のくらしです。

小さなお子様から若いご夫妻まで楽しんで里山を体感し、里山のくらしを改めて考えて頂けたイベントになったと思います。

次回は4月29日(日)「タケノコ!掘って食べるよ!」です。

是非、里山に遊びに来てください。

 


ファームサーカスのオープンに向けて

三寒四温で徐々に春らしい気候になってきました。

3月も中旬に入り、いよいよ30日にグランドオープンを迎える「道の駅 神戸フルーツ・フラワーパーク大沢 ファームサーカス」の施工も大詰めを迎えています。工事のフェンスがとれ、特徴的な屋根を持つ施設の姿も露わになったことでオープンへの期待も高まります。

ファームサーカスは、地元野菜販売や神戸の牛肉使用したフードコート、広場には源泉掛け流しの足湯、イベントのためのガーデン空間など、体験型商業施設としての新たな道の駅の形です。

様々なシーンに応じた用途の使用がされるため、厨房のための大掛かりな設備やカウンター、憩いのデッキスペースやダイニングスペースなどの最終仕上げのため、あらゆる業者が一度に工事に入ります。

それぞれの職人が、各部位の仕上げや納まりを確認し、次の工程を意識して仕事を進めていきます。こういった場面であるからこそ、普段から共に仕事をしているチーム力が試されます。自らの仕事を仕上げながら、全体に気をまわしていくsessionが大切だと考えています。

いよいよあと半月、建物だけでなく、外構や植栽も含めて、ファームサーカスの完成に向けて一丸となって進めていきます。

 

 


施主様と産地見学

3月に入り、春らしい穏やかな陽が差し込む日が増えてきました。

甲山を望む家の建築がスタートしました。

こちらの施主様との出会いは2年前でした。条件の合う土地を探しながら、価格だけでは判断できない事を一緒に見て歩き、数件目で今の土地と出会う事ができました。

この日はご家族と共に木材の見学に高知県に向かいました。

森の中の伐採現場をご案内し、自らの手で伐採体験をしていただき、

製材所に移動し

次の工程の加工、乾燥の作業を製材所の方々と語り合いながら見学しました。

 

四万十の清流と沈下橋の風景と共に、どこで育った木をどういう人たちが、どういう想いで作っているのかを見ていただく事で、これから住み続ける住宅を通じて、産地と施主様の想いがつながると考えています。

建築は人が作るもの。

これからも、施主様に産地を見ていただく機会を作っていこうと思っております。


棟梁の家 構造見学会を終えて

三寒四温で緩やかに季節が移り変わっているのを感じます。

この週末は三木市吉川町にて「棟梁の家」の構造見学会を開催させていただきました。

里山住宅博では完成したあかい工房の建築を見てもらえますが、今回の構造見学会では、最大16mにも及ぶ大屋根とその空間を支える構造を間近で見ていただきました。

両日にわたって弊社の建築にご興味を持っていただける方だけでなく、現在建築中のお客様やOBの方など様々な方にあかい工房の建築を見ていただきました。

棟梁も自身の家ということもあり、構造や仕舞いなど建築的なことだけでなく、ここは趣味である料理をするスペース、ここは一杯飲みのための私のスペースとこれからの生活構想をお客様目線で建築を伝えさせていただきました。

少しずつ暖かくなっているとはいえ、まだまだ寒いので棟梁自らつくった豚汁と、トマトホールと豆などを煮込んだ特製カウボーイ煮というトマトスープを振る舞わせていただきました。

暖をとりながら、これからの建築をお客様同士で意見を交わしながら、ゆっくりとお話できることが仕事冥利につきると感じました。


2月25日、26日 棟梁の家 構造見学会を開催します。

束の間の小春日和から、今日は暖かい雨が降ってきています。

今週末の25日(土)、26日(日)に三木市吉川町にて構造見学会を行います。

高知産の梁と吉野産の大黒柱が支える最長16メートルの大屋根を持つあかい工房の棟梁の自邸。最後の清流と呼ばれる四万十川豊かな水を吸い上げて、急峻な斜面に育つたくましい樹木は、年輪も美しく、見るからに力強さを感じます。

指矩(サシガネ)をイメージした特徴的な屋根の下に広がるおおらかな空間と、その構造をご説明させていただきます。

見学ご希望の方は、ご住所、お名前、ご連絡先、見学予定時間を添えて、以下のアドレスにメールください。

info@akaikoubou.com/cms

どうぞこの機会にご気軽に御声がけいただき、見学にいらしていただけることをたのしみにしております。


2/16(木) 里山暮らし座談会

日時: 2/16(木) 11:00〜13:00

開催場所: 里山住宅博 27号地 あかい工房モデルハウス

 

里山住宅博inKOBEではモデルハウスと2期工事区画を販売中です。

そこで、実際上津台に住んでからの子育てに関する座談会を開催いたします。

実際に上津台で子育てをされた方や現在子育て中の方々に気になるところを直接聞ける座談会です。

 

 

お問い合わせ・ご予約

有限会社 あかい工房

mail :  info@akaikobou.com


表面波探査法の実施

列島にまた最強寒波がいすわり、真冬らしい白い景色が広がっています。

この日は表面波探査法という方法で、土地の地耐力を調査しています。

建物を建てる前に地耐力をしっかり見極め、建物が建った後に地盤が沈み建物が歪む「不同沈下」を防がなければなりません。

 

住宅の場合地盤調査はスウェーデン式サウンディング試験(SS試験)と呼ばれる試験を行うことが多いです。

これは先端がスクリュー型になった大きなロッドを重機で回転させながら、ポイントを打った地面に貫入させ、その回転数により地盤の硬軟を判断する方法です。

 

これと違い今回の表面波探査法は、機械を使用し地面に対し周波数を変えながらゆらして、その「ゆれ」の伝わる速さによって地盤の硬軟を判断します。

この調査のメリットは、SS試験のように点ではなく、面での地耐力を測ることができること。

ゆれを数値化し分析することで、しっかりと地耐力を明確にすることができる。そして、点の調査では念のため地盤改良を行うこともありますが、総合的に判断するために、いらない地盤改良を行うことがなく、余分なコストをカットしていくことができます。

 

一見すると、単に機械が置いてあるだけに見え、何をしているのかわかりにくいのですが、施主様のこれからの何十年と続く生活のために、地盤をしっかりと調査しています。建物の立つ地盤を見定め、安心できる建築を提供していきたいと考えています。


ドイツ視察 街並み編

節分を迎え、少しずつ日が長くなってきました。

先日のドイツ視察では、BAU2017と現地の幼稚園などの見学が目的ではあったのですが、やはりそこに佇むドイツの街並み自体が素晴らしいなと感じました。

ミュンヘンからミュンスターに移動しながら視察を行ったのですが、どこに目をやっても「古いものを残す」「古いものに合わす」という意識に支えられた美しさがあります。

それは建物の高さや全体の色使い、素材選びなどの統一性もあるのですが、多少の不便があっても古いものを残そうという意識が素晴らしい。

道路の石畳をよく見ると、小さな砂利が敷き詰められていました。それは冬季の歩行者の滑り止めだという。そしてまた春になると、砂利をとって普段の石畳にもどすとのこと。車も通るからといって単純にアスファルトに敷き変えず、手間をかけてでも石畳を残している。

そして、夜になると日本とは明るさが違う。照明の考え方が違うのだと思うのですが、全体を明るく照らさず、テーブルや壁の一部などのみを照らすのみ。決して明るくはないが、その陰影のメリハリに建物の奥行きを感じ、自然とリラックスする雰囲気になる。

向こうの人の自然にしている意識と日本の今の意識。同じ敗戦から復興した国として少し羨ましくも感じたのが正直な感想です。

ドイツ人は居心地のよさを何よりも大切にしているらしく
「安らげる環境を何よりも優先して考える」とのこと。

ドイツの街並みを見れば、それも納得です

 

私は建築を営むものとして、日本の四季を感じ、安らげるための住宅をつくっていくことを強く感じました。


2月25,26日に棟梁の家の構造見学会を開催します。

20170203棟梁の家構造見学会

 

2月25,26日

三木市吉川町

あかい工房の棟梁の自邸です。

ご参加ご希望の方・詳しくお話を伺いたい方はあかい工房にメールにてお問い合わせください。

 

あかい工房

メール: info@akaikoubou.com/cms


ドイツ視察(BAU2017編)

かやぶき事務所の前も雪に覆われる中、しばらくの間ドイツ視察に行ってまいりました。

2年に一度ドイツのミュンヘンで開催される国際建築・建材・建築システム専門見本市「BAU 2017」をメインに、木造建築の幼稚園の視察や、ドイツの建築などを見てまいりました。

BAU 2017は世界 41 ヶ国から 2,060 社以上が出展し最新の建築の情報を求めて25万人以上が訪れるだけあって、出展者のかける想いがこちらに伝わる展示を見て取れます。

当然、新たな商品や技術も取り入れるために見学するのですが、様々な展示方法や素材の納まりに着目しながら見て回りました。枠がなく収まるガラスや、木の小口を印象的に使うカウンター、部屋ごとワインセラーにできる仕様など、今すぐ必要な情報ではありませんが、知識の引き出しにインプットしてお客様のご要望を超える提案をする準備をしていると考えています。

最新情報だけを追い求めるのではなく、「なんとなく」気持ちいい、その「なんとなく」を五感で感じる快適性を自然に作れる引き出しが知識だと感じています。