建築は工業製品ではありません。

また、そうであってはいけないとも思っています。建築は木や石、紙や土などが集まり、相応する事で「無意識」に気持ちよく、美しい建築が出来るのです。

そこには住まい手という人間が、生活するからこその有機物としての環境が必要です。

だからこそ、自然の集積である『建築』は、数学的に全て均等に作れるわけではないのです。生き物である建築を作り上げ、育てていく作業は、非常に難しいのではありますが、だからこそ面白いのだと考えています。

住まい手や、職人、業者や設計者、材料までもがお互いの意見をぶつけ合い、呼応するsessionとしての現場があるからこそ、「唯一無二」の建築が出来上がるのだと信じています。

そして、これからも生活という建築は続いていくと考えています。