中古住宅だからこそ生まれる価値

2026.06.08
あかいの考え
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中古住宅だからこそ生まれる価値

先日完成した「下青野の家」と「すきやきひょうたん 有馬温泉」

どちらも新築ではなく、中古住宅や既存建物を活かしたリノベーションの仕事でした。

一つは住まいとして。
もう一つは、すき焼き店として。

用途は違いますが、共通しているのは「今あるものを活かす」という考え方です。

その建物が歩んできた時間。
使われている木材。
庭や周辺環境との関係。
そこに暮らしてきた人の思い出。

それらは一度壊してしまうと二度と戻ってきません。

下青野の家では、中古住宅をリフォームすることで、今の暮らしに合った快適性を確保しながら、

建物が持っていた良さを残しました。

断熱性能や設備は新しく。
でも、長年その場所に建ってきた家だからこそ出せる落ち着きや安心感はそのままです。

一方、「すきやきひょうたん 有馬温泉」では、住宅だった建物をすき焼き店へ改装しました。

住宅だった空間が、人が集まり、食事を楽しみ、会話が生まれる場所へと生まれ変わる。

建築は完成した瞬間がゴールではありません。

誰かが使い続けることで、新しい価値が育っていきます。

私は昔から「家は買うものではなく、つくるもの」だと思っています。

そして最近は、それに加えてこう思います。

「建物は壊して終わるものではなく、活かして繋いでいくもの」

人口が減り、空き家が増えるこれからの時代。

新しい建物を建てることだけが答えではありません。

今ある建物に手を加えながら、次の世代へ繋いでいく。
そんな仕事がますます大切になると思っています。

下青野の家も、「すきやきひょうたん 有馬温泉」も、その一つの形です。

建物に新しい命を吹き込みながら、その場所が持つ時間や記憶は残していく。

あかい工房が大切にしているのは、そんな建築です。