木材の表面を高温で焼き、炭化させる事によって、
表面を保護し、腐りにくく、虫害の被害を防ぐ外装材「焼板」
西日本の地域で使用される伝統技法です。

北区長尾町で工事進行中の明治時代に建てられた古民家を
田園風景の望めるコワーキングスペースとして
再生させるプロジェクト。

建物は大きな銅屋根で覆われた茅葺き母屋、
隣接する離れと蔵とで構成されています。
そしてその蔵の外壁に上貼りする焼板を
関学の建築学部の学生さんたちとつくり上げる活動を
行なっています。

焼板といっても既製品を使っては面白くない。
三角焼きといって、板3枚を三角柱状に固定して表面を焼く
伝統的な焼板の製法でしっかりと焼き上げます。
板は現場にあった畳の荒床や、
別の改修現場で保管されていた古材を活用。

焼き上がった板を、顔を真っ黒にしながらブラッシングし、
浮造り状に仕上げて板は完成。

そして先日、下地となる胴縁を取り付ける作業を実施。
あとはカットした焼板をウロコ貼りしていく最終工程です。

ものづくり体験、古民家再生というリアルを体験できること。
学生さんたちがこれから建築の世界に羽ばたくにあたり、
この活動での経験が少しでも役に立てれば嬉しい限りです。

なお、この古民家では今後も様々なイベントを行い、
地域の賑わいを創り出していければと考えています。

3月17日(日)神戸茅葺きネットワーク主催の
「第9回古民家すまい塾」を開催します。
古民家リノベと利用法について学べ、
焼板づくりを体験できるプログラムもございます。
ぜひ、お越しください。