北区で古民家再生
豊かな自然に囲まれた町、神戸市北区で古民家の再生工事が始まっています。
有馬温泉が近いこの場所で、昔、旅館を経営されてたご主人の実家をリノベーションし、ご家族4人の住まいとして生まれ変わります。
既存の建物を解体し撤去する建て替えの場合は、機械で作業を一気に進めていきますが、今回の工事は、既存魅力を生かしながら、今の生活スタイルに合うよう再構築をしていきます。
構造材や木材、いいものは再利用するため、手作業で解体作業を進めます。
また、昔のデザインガラスなど利用できる装飾物は、丁寧に取り外し、保管し、新しい建具や家具などに利用して再び活躍をしてもらいます。
大きく立派な梁や銘木。
この場所で彼らが重ねてきた年月が出す風合いはここにしかありません。
そんな貴重な素材たちに新たな命を吹き込む、古民家再生。
丁寧に解体準備がされてきた現場もいよいよ着工の時。
写真は、着工前の職人さんたちとの大事な打ち合わせの風景です。
犬と共に暮らす家
ドーベルマンなどの大型犬3匹、小型犬3匹と共に過ごす住まいのリフォーム。
リフォームの場合、間取りや使う素材などに制限も多いのですが、そんな中、より理想へ近づけるため、細かい打ち合わせを重ねました。
床材は木のフロアではなく、フロアータイルを採用。
フロアータイルは、人が生活するには肌触りなどがやや冷たく感じる床材ですが、耐久性や耐水性に優れ、掃除もしやすい素材です。犬たちと空間をシェアするということもあり、この床材を採用することにしました。
雨の日も走れる土間のドッグラン。
庭で過ごす彼らがいる風景を眺める大きな窓。
コートハウスになっているので、中庭には烏骨鶏の姿も。
採光や通風も確保できる庭は、もう1つのリビングです。
人と犬たちが心地よく暮らせる住まい。
リフォーム終了後に、家族(犬)がまた増えました。
新しい生活が始まってから見えてくる新たな要望や思い。
そんな事も解決しながら、今後の方が、長いお付き合いになるご家族です。
これからもながーく宜しくお願いします。
月の見える家 現場打合せ
ここ最近、お施主さんとはLINEのグループトークの機能を利用して、工事内容の連絡や、日程の確認をして頂いたりしています。
また、お施主さんからも写真や画像を送付していただき情報を共有する手段として活用しています。
ただ、最後はやはり現場でお会いして打ち合わせをすることが重要だと考えています。
先月、構造見学会を開催した「月の見える家」
この日は、打ち合わせでした。
工事が進む中、現場での打ち合わせは大切な工程の一つです。
平面だった我が家が、次第に形になっていく中、そこで、光が作る景色や風が作る景色を実際に感じて頂いたり、室内がどんなふうに仕上がっていくのかをお互いに確認したりと、写真では伝わらない情報が現場にはいくつもあります。
月と大地に見守られながら進んできた工事は、今日も一つ一つ進んでいます。
冬の寒さがまだ残る現場ですが、そこから見える景色には春の気配も感じられるようになりました。
東洋ハイツ改修工事
明治初期に建てられた外国人邸宅が今も数多く残り、異国情緒あふれる北野エリア。
北野坂を上がる道の途中に建つ、白いヴィンテージビル。
その改修工事が進んでいます。
1階にはEAT LOCAL KOBEに参加する地元農家の方々が作る新鮮な野菜の直売や商品の販売、また、それらを使ったメニューを提供するレストラン。
2階にはヨガスタジオやシェアオフィス、シェアデスクのスペースがオープンする予定です。
北野坂の美しい並木や、降り注ぐ光、そこを吹く風はこの場所の伝統と歴史を見守ってきました。
引き継がれてきたこの景色の中に、この春、新たな交流の場が誕生します。
食や文化、人やモノ、人と景色、人と人がいろんな形で交流する場所。
新しい発信の基地として新たな風が吹く場所が誕生します。
春の足音を感じながら、今日も工事が進みます。
狩口台の家
瀬戸内を目の前に望む高台に建つ
「狩口台の家」
家の前の坂をおりると、おだやかな海が見え、海からの風が心地よく吹きます。
敷地の南側には高さのある住宅が建ち、光と風と眺望を取り込むために採用した木製ルーバー建具。ここから望む景色に重点をおきながら、流れる風や、差し込む光も大切にした空間。
外からの視線を避けながら、自然の光を十分に取り入れることができるハイサイドライトを設けたことで、部屋の奥まで光を取り込み、取り込まれた光は室内に心地よい景色を作り出します。
室内の階段には、設計を担当されたアトリエdoorさん定番のスチールと木を組み合わせた手摺。オーダーメイドのキッチン、漆喰の壁や優しい色のタイルが貼られたキッチンの壁。庇のデザインや2階テラスの手すりのデザインなどお施主さんの毎日にいくつもアクセントを取り入れた住まい。
2階のテラスから見える景色や、窓から見える海や空などの表情や自然の色彩。
玄関の扉を開けると、目の前の公園の木々やそこを通る風が、四季の移ろいと季節の香りを届けてくれます。
室内の素材の調和だけでなく、そこを流れる風や差し込む光、目に映る色彩を心地よく調和された景色がここにあります。
家の完成後、お施主さんから頂いた手紙。
そこには、「温かい人たちの手によって生まれた我が家。これから大切に育てていきます」とありました。
和やかなご家族と共に育つ空間は、ここに集まる人たちと共に心温かな風景を作っていきます。そのお手伝いができたこと、とても嬉しく思います。